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実感 

皆様こんばんは。

ちょっと間が空いてしまいました。
いつもご覧においで下さる皆様には申し訳なく思っております。


それにしても、先週から今週にかけてはちょっと疲れておりました。

ウチの事務所のボス。
去年の一月に倒れて、ずっと昏睡状態だったんですが、先週とうとうあっちの世界に呼ばれてしまいまして。

正直、まだ実感がわかないんですよ。
いや、葬式やら事務所のボスのスペースの整理やらは終わったんですけれど、「ふうっ」ってカンジと、「あぁ死んじゃったんだなー」くらいのもので。

なんて言うんですかね。
言葉では言い表せないほどの、特別な関係なんです、ボスとは。

事務所では文字通りボスですが、個人事業である我々にとっては仕事上の敵でもあり仲間でもあり。
大学では同期でしたが、ゼミも学科も違うし特に仲が良かったワケでもなく(互いの友人を通しての知り合い程度)、事務所設立からもプライベートでのつき合いは全くと言っていいほどなく。

近い関係かと言われれば即答はできず、でも決して遠い関係でもない。
仕事上では何でも言い合えましたし、相談もバトルもできたので、やっぱり近いといえば近い関係なんだとは思いますが。


ただ一つハッキリと言えるのは、小生にとっては、大切な大切な恩人だというコトで。

当時ヨメ(故人)を喪って、なんにもやる気がしなくなって、シゴトもマトモに通えなくなっていた小生。
そんな小生に声をかけてくれて、事務所の設立メンバーとして出迎えてくれたコトには、どれだけ感謝しても感謝しきれません。

そういや結局、なんで声をかけてくれたのかは聞けなかったなあ。
あんなポンコツ野郎に、フツーは声かけたりしないと思うんですが。

「いつか聞いてみよ」とは思っていたのですが、いつでも聞けると思っていたので。
「いつか」は来なかったなあ。


それにしても、ボスの奥さんと娘さんはリッパでした。

あれだけの激務をこなしていたのですから、事務所とそのメンバーは恨まれていても仕方ないと思うんですよ。
でも決してそんな素振りは見せず、むしろ我々に謝りっぱなしで。

「階段から滑って、アタマ打ったなんて、最後までバカですよねえ」なんて、葬式のときには笑いを振りまいていらして。

悲しまないように、きっとご家族は笑いのネタにしていたんだとは思うんですけれども。
ゼッタイに激務続きで、立ちくらみかなんかだったんだろうな、と思っているんですが。


事務所の整理にも、今日奥さんと娘さんでいらっしゃいました。
「このペンって、まだ使えます?」とは娘さん。

ボスの卓上にあって、愛用していた万年筆でした。


―うん、使えるよー。
「じゃあ、私使おうかな」
―あ、でもインクが固まっちゃってるかもしれないから、洗おうか?
「大変ですか?」
―そんなでもないけど…
「教えてもらってもいいですか?」
―いいよー

ってコトで、格闘するコト数十分。
こびりついたインクの塊が溶けて、大分キレイにはなりました。


―はい、じゃあ家に帰ったら、この部分をコップに入れた水に浸けて…
「あ、パパよくやってました」
―やってたんだ?
「はい、たまに間違ってその水飲んでむせてました(笑)」
―じゃあアナタは飲まないようにしないとね(笑)
「はい。どれくらい浸けとけばいいですか?」
―まる一日かなあ
「そしたら乾かすと…」
―まあコップから出したら、もう一回流水で軽く流してからね
「はい、インクは…」
―あのボトルのやつかな
「はい、ありがとうございます」
―他の色がよければ、お店行って聞けばわかるよ
「でもパパが使ってたやつなので…」


よかったなあ、ボス。
ボスは娘さんにも奥さんにも愛されてたよ。

口グセみたいに「家族顧みてないから、いずれ熟年離婚だろうなあ」なんてボスが言ってたみたいなコトはきっとなかった。
そして娘さんが万年筆使ってくれるなんて、シアワセだな。


ボスが使っていたのは、PILOTの万年筆。

PILOTのこのCMはいいなあ、と思いますが。




これに負けない家族愛を見せてもらいました。


娘さんの手で、万年筆のペン先は今ごろ水に浸けられているでしょう。
明日の夜には、何か新しい文字が書かれはじめるかと。










ありがとう、ボス。
じゃあ。




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コメント

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久しぶりのコメントになりますね。
やれることをやられるしか・・みたいなコメントさせていただいてたような記憶があるのですが(確認しましたらやはりそうでした)、

ご冥福をお祈り申し上げます。 お疲れ様でした。
  • 2013/11/22 (金) 23:44 ★
  • URL ★
  • ktpage
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そうだったのですか。
なんだかほっこりしました。

ちょっと不謹慎ですが……。
  • 2013/11/23 (土) 08:12 ★
  • URL ★
  • 山西 サキ
  • [ 編集 ]

私も、つい一ヶ月前身近な人の死に遭遇したんですけど、
そのあまりのあっけなさに、正直何の感情も湧いてこなくて。

ただ、その人が意識が朦朧とした中で病床で必死に書いたグチャグチャのメモを見た時は、自分でもなんだろ?ってくらい涙が止まらなくなっちゃって(笑)

このパイロットのCMもそうですけど、
人って、人の「想い」ってもんが伝わった時に一番キュンとくるもんなんでしょうね。
  • 2013/11/24 (日) 18:34 ★
  • URL ★
  • ひゃく
  • [ 編集 ]

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こんにちは。

そんなことがあったんですね。
ボスさん、心残りはたくさんあったでしょうが
家族に優しく見送られてよかったような気がします。

娘さんが万年筆を使うということを聞いて
ジ~ンと来ました。

想い出がひとつ娘さんの手に残りましたね!
  • 2013/11/25 (月) 15:06 ★
  • URL ★
  • 孝ちゃんのパパ
  • [ 編集 ]

そうでしたね・・・職場のボスが 倒れられてバタバタされて・・・って ありましたね。亡くなられたのですね・・・。
ご冥福を お祈りいたします。

ご家族も ずっと 付き添いされたり大変だったと思いますが・・・ 娘さん 可愛いですね・・・お父様の万年筆使うって言われるなんて・・・朝から泣いちゃった~
亡くなられた直後は忙しくって 実感しなかったり・・・だんだん その人の存在が おおきくなるんですよね・・・。ご家族の皆様も そしてSさんも お疲れが出ませんように・・・。
  • 2013/11/28 (木) 06:39 ★
  • URL
  • 花あじさい
  • [ 編集 ]

故人のご冥福をお祈りいたします。

嫌な話がなく、ただ娘さんに愛されていた。
良かったです。まだ、逝きたくはなかったと思いますが。
親父なんて煙たがられている方が多いと思うので。
  • 2013/11/28 (木) 14:13 ★
  • URL ★
  • tontan
  • [ 編集 ]

来る度に更新してなくて、Sさん辛いね・・と思いながらまた読んでは泣いてました・・
ご家族もSさんも心の準備が少しは出来ていて、それでもどれだけ深い淋しさに襲われていることか・・
なのに、温かい心で包み込まれるようで・・
  ↑
温かいサンタ嬢さんと街に出られてどっちもサンタ^^
クリスマス飾りに彩られた街の お二人を想像しちゃいました。  何故だかシルエットですが^^
  • 2013/12/04 (水) 01:03 ★
  • URL ★
  • クウーママ
  • [ 編集 ]

★ 名無し1さん
★ ktpageさん
★ 名無し2さん
★ 山西サキさん
★ ひゃくさん
★ 名無し3さん
★ 孝ちゃんのパパさん
★ 花あじさいさん
★ tontanさん
★ クウーママさん

こんばんは。
返信遅くなりまして申し訳ありません。

また、ボスが倒れた当初からご心配くださった皆様も含めまして、ありがとうございました。
正直、覚悟はできていたので取り乱すコトもありませんでした。

想いのこもった、大事な大事なプレゼントを娘さんに遺し、逝ったボス。
娘さんには想いも想い出も含めた、ボス自身が伝わっているように思いますし、それに応えてくれる娘さんだと。

みんなに暖かく見守られて、ボスは旅立ちました。
その姿に、ボスの生き様がいかにステキだったかが集約されていたのだと思います。



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